生涯、技で生きていく。WAZAIKI(ワザイキ) 新潟版

私たちは、田んぼの区画整理や排水用配管の整備などを行っています。主に、県からの依頼です。そういった意味では、皆さんの生活を支える仕事をしているとも言えますね。普段、皆さんが使っているトイレや水道も、どこからか配管を通って水がやってきている。そして、田んぼの水や用水も同じ。縁の下の力持ちというとちょっと恥ずかしいですが、見えないところの工事を行うのが私たちの仕事です。

私たちの仕事は、生活インフラを支えることなので、緊急性の高いものが多い印象です。たとえば排水管の水漏れ。何十年も使われている配管には、やはり錆やヒビが出てきてしまう。そういった所を補修整備するのです。やり方は至って単純。水漏れ箇所を見つけ、その部分に大きなカバーを取り付けていくんです。と、簡単に言っていますが、新人の頃はどうやっていいか全くわかりませんでした。土の中に埋まっている水漏れ箇所を見つけるわけですし、下手に穴を掘っても逆に配管を傷つけてしまうこともある。だから、最初は見よう見まねでやっていましたが…本当にたくさん怒られましたね。

できないうちは怒られます。当たり前ですよね。新人であっても、プロとして現場に来ているわけですから。それでも、この仕事は“やってみる”ほかありません。先輩や同僚も、怒っているわけじゃなくて、叱ってくれているんです。叱ることで、事故やミスを未然に防いでくれているんです。その事に感謝しながら“やってみる”。そのうち段々とできることが増えていることに気付きますよ。その達成感は、職人としての嬉しいですし、やり甲斐になりますね。

土木の仕事は、建築などと違って地味です。目に見えない部分の工事になりますからね。それでも、仕事をいただけてるってことは、当たり前のことをちゃんと確実にやっているからだと思います。地道に正直に。奇をてらったりせず、ちゃんと前を向いて仕事する。私は、36歳の頃にこの仕事に就きました。それまではガソリンスタンドにいたんです。そこから鞍替えして土木の世界に。遅咲きですが、焦ってはいけないんですね。地道にちゃんとやる。焦って技術を手に入れようとしてもダメ。ゆっくり着実に満足してもらえることが一番大事だと思っています。