生涯、技で生きていく。WAZAIKI(ワザイキ) 新潟版

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僕らの仕事は、建物内にあるあらゆる配管を設計・施工すること。皆さんも一度は見たことあると思うのですが、天井がむき出しになっているビル内に、空調・ガス・水などの配管が通っていますよね。天井の高さや大きさに合わせ、なおかつ間取りに沿って配管されている管。その管を、一切の無駄なく、美しく配管していくのが私たちの仕事です。

この道に入って20年近くになりますが、最初は施工だけをやっていました。その後、資格を取り、設計も行うようになったわけですが、最初の仕事のことは今でも忘れられないですね。ちょうど子どもが生まれたばかりだったので、早めに家に帰っていたのですが、設計図を時間通りに描くことができなかったので自宅作業をしていました。夜泣きする子どもを抱っこしながら必死になって設計する日々。あの時は本当にしんどかったです。

配管の設計とは、単純に必要な所に管を通せばいいわけではありません。配管を通すルートや角度、そして吊るし金具の節約や分岐点の効率化…などなど、考えることが本当に山ほどあるんです。吊るし金具を何個も使って、分岐も無駄に多くあって…のような設計をしていては、現場の職人さんに怒られてしまう。だから、現場にまわす前に、無駄のない設計をしなくてはなりません。その計算の多さたるや数学者になったような気分になりますよ。

それら配管が最も集まる場所、それが機械室です。どの建物にもある部屋なのですが、そこでは配管がむき出しになっています。その部屋をいかに美しく設計するか、無駄なく、わかりやすく、現場の作業員さんも困らせない設計。そういった良い仕事ができたときは、本当に嬉しくなりますね。どこか出かけたときも、ついつい他人の仕事ぶりを覗いてしまいます。機械室も「このドア、開けたい!」ってなりますよ(笑)。そうやって、他人の技や考え方を盗んでいく。それが私たちの腕の磨き方だと思います。